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メタルフリー歯科広島
2023.4.1
重度のむし歯治療|左下第一大臼歯金属のつめもの内部 2023.04.01|広島|神経取らない歯科
画像左から二番目(矢印):左下第一大臼歯の金属を除去します。
しみる症状が出ておられ噛むのを無意識に避けているとのことです。
自発痛が無い状態であれば、歯の中の神経(=歯髄)までは感染が及んでいない可能性が高いので
神経を取らずに済む治療法で治って欲しいところです。
金属を切削しますので、いつものようにラバーダムを装着してスタートします。
顕微鏡で見ると隙間があることが判ります。
内部がむし歯になっていることで隙間があるため、切削するとポンッと取れました。
内部はかなり汚染されており、水洗するとむし歯になってボロボロになった象牙質もしくはセメントが取れました。
遠心部分が漏洩していたことが判ります。
金属であるが故、一部が浮いて漏洩していても気付くことが遅れてしまいます。
セラミック修復であれ、内部が悪くなっていれば透けて見えたり、折れて教えてくれることが期待できます。
エキスカベータで軟化象牙質を取り除きます。
う蝕検知液で軟化象牙質を染色します。
遠心部分には亀裂がありました。
アップです。
金属の詰め物がクサビのような役割を果たし、歯にヒビが入ったものと考えられます。
う蝕検知液で染まる部分を切削し終えました。
むし歯が深く歯髄に近い部分は二次象牙質がむし歯の進行を防ぐために形成されていますので
その部分はう蝕検知液で染まりやすい状態になっています。
つまりその部分を切削しすぎると歯髄が出てしまいますので、
むし歯が深い中央部の染まる部分の切削はほどほどにしておくことが必要です。
この歯においても、微小な露髄(歯の神経が出る事)が起こっている可能性が高いため、
MTAセメントの一種であるセラカルLCセメントでまず保護します。
接着処理後にコンポジットレジンでコーティングしました。
この歯は症状があり、ヒビもありましたので、本日はコーティングの段階までで留め
症状の変化を確認してからセラミック修復することとしました。
遠心隣接面を失ったこの歯が遠心の歯と近づいてしまわないようにレジンで移動防止をしています。
次回、改めて形成してセラミック修復します。
ヒビの拡大を防ぐため、少なくとも遠心半分は咬合面を含む形成をして、セラミックで鉸めこむように修復します。
除去した金属です。
内面が汚染されていることが判ります。
M・Mさん、自発痛が無い状態で治療に踏み切れてよかったです。
治療後は少し痛むと考えますが、この歯が助かることを祈っています。
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス