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メタルフリー歯科広島
2023.6.1
スクリューポスト+メタルコアの複合コアを除去しました。2023.06.01|珍しい状態のコア
右下第二大臼歯のネジ状のスクリューポスト2本を除去します、とこのレントゲン写真の段階ではそう思っていました。
しかし、かぶせものを除去すると、スクリューポストの周囲にメタルコアが存在しています。
あたかも沖ノ鳥島のようにスクリューポストの周囲をメタルコアが守っているようにも見えます。
私は歯科医療に携わって20年になりますが、初めて見ました。
この上にはメタルフレームのかぶせものが被さっていたので、1本の歯に3種類4個の金属がセットされていたことになります。
異種金属冠に流れるガルバニ電流が流れて腐食が起きていたことは間違いありません。
ラバーダムを装着することが現実的で無い歯の場合、ゴム状のプラスチックで周囲を保護して金属を切削します。
顕微鏡動画の静止画切り抜きです。
まずはドーナツ状に入っていたメタルコア部分を2分割して除去しました。
ドーナツ状のメタルコアを取り除いたあとの状態です。
金色に見える2本のスクリューポストの周囲にはセメントがあり、この上にメタルコアが入っていました。
あくまでも推測ですが、もともとスクリューポストで支台築造されており、
後世にかぶせものをやり直す際に古いスクリューポストを取り除くことなく、
周囲をある程度くり抜いて型取りしてメタルコアを製作して「沖ノ鳥島」にしたことが推測されます。
慎重にセメントを除去し、スクリューポストを取り除きました。
スクリューポストが入っていた遠心根管と近心頬側根管の根管口が特に黒くなっています。
次回より、再根管治療を行います。
本日除去した金属群です。
根管内に入っていたスクリューポストの表面はこのように真っ黒に汚染されています。
ガルバニ電流による腐食も原因のひとつと考えられます。
J・Tさん、強敵でしたが本日3個の金属が無くなりました。
なかなかの強敵でしたが私も嬉しいです。
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス