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メタルフリー歯科広島
2024.3.13
前歯のとても長いメタルコアの除去 2024.03.13|リトルジャイアントを使って
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治です。
左上中切歯と側切歯にレジン前装金属冠がセットされています。(矢印)
光を透過しないため、歯ぐきもダークに見えます。
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舌側面観です。
表面は白いレジンで前装してありますが、内部は金属のかぶせものであり、内側からの審美性はありません。
小さなお子さんの目線からは、お母さんの歯は黒いと思われてしまいます。
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レントゲン画像です。
とても長いメタルコア(金属芯棒)がセットされています。
金属のかぶせものとメタルコアを除去して根管治療をやり直します。
このタイミングでしか根管治療をやり直せないからです。
また、メタルコアを取らずしてメタルフリーとは言えませんので、
かぶせものだけを、ささっとセラミックに取り替えることは、弊オフィスではあり得ません。
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かぶせものを除去する前にオプトラゲート®で唇の保護と術野を確保し、パテタイプのシリコンゴムで型取りします。
プラスチックで仮歯を作成するための型枠として使用する目的と、治療前の外形を残しておく目的があります。
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顕微鏡下でビデオ録画しながら慎重に切れ目を入れてレジン前装金属冠を除去しました。
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除去したレジン前装金属冠の内面です。
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ある程度の研磨を行いました。
最初に採得しておいたシリコンゴムの型枠を利用して、先に即時重合レジンで仮歯を作成します。
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即時重合レジンで仮歯を作成しました。
仮歯の段階では連結した「ひとかたまり」の仮歯とし、治療期間の日常生活において脱離しないことを目指します。
また、治療の際の着脱を簡素化して治療の円滑な進行を図ります。
最終的には1本ずつのセラミックのかぶせものをセットします。
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本日は2本のうち左上側切歯のメタルコアを除去します。
側切歯はもともと細いため、メタルコアを少しずつ切削して除去しようとすれば、
安全な領域が狭いため、かなりの難易度になってしまいます。
さらに、この歯にセットされているメタルコアは私見による平均よりも長いものであるため、
切削して除去することは、出来るだけ避けたいケースです。
よって、このケースではリトルジャイアント(合汀除去器)を用いて除去しました。
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リトルジャイアントはイザという時にはとても便利ですが、使用に際して適応症の見極めにはかなりの経験値が必要です。
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歯の中に入っていた部分だけでも約8㎜あります。
表面が黒くなっていることも特徴的です。
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全長約13㎜のメタルコアです。
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メタルコアを除去したあとの根管内部です。
白く見えるのはセメントで、ピンクに見えるのは根管充填材であるガッタパーチャ(天然ゴムの一種)です。
次回より、古いガッタパーチャを取り除いて、歯根の先端まで清掃します。
もし、リトルジャイアントでメタルコアが取れなかった場合には、
この根管のスペースに入っているメタルコア(歯根よりも硬い)を、長いドリルを逸らさずに掘り進むという気の遠くなる戦いとなります。
当然、戦わなくてはならない場合には戦います。
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本日除去した金属です。
これらをコップに入れて水を飲むことは出来ません。
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K・Sさん、無事に取れて私も嬉しいです!
山口県防府市からのお越しに恐縮です。
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広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス