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メタルフリー歯科広島
2024.1.18
不快症状の出ている右上下大臼歯4本の金属連冠を除去しました。2024.01.18
右上下の第一大臼歯と第二大臼歯に連結された金属冠がセットされています。
まだ新しいものとのことですが、種々の不快症状が出ておられ、撤去しての治療をご希望です。
レントゲンにおいても、ブカブカの大きめのかぶせものがセットされていることが予測されます。
初診時の実際の右上臼歯です。右上第一大臼歯には穴も開いています。
退化した小さな親不知が画像左端に残っています。
右上大臼歯口蓋側面観です。連結されている部分の清掃は不可能な状態です。
右上頬側面観です。
右下大臼歯2本にも連結冠がセットされています。
右下第一大臼歯には穴も開いています。
右下の連結部分も清掃性は無い状態です。
右上の親知らずは今後抜歯しますが、本日はとりあへず除去して仮歯を作成することを目標にします。
金属除去ですので防御します。
連結部分から慎重に切削します。(上顎:顕微鏡動画)
連結部分の切断を終えました。
第一大臼歯のかぶせものを除去しましたら、連結部分の歯間部分は白いセメントで埋め尽くされていました。
生理的なあるべき姿が失われていたことを表しています。
親知らずがあることで、その部分の清掃性が悪くなります。
環境を整備して(親知らずを抜歯して)かぶせものをする必要があると考えます。
下顎も同じく歯間部分の清掃が困難な状態です。
ブカブカのかぶせものがセメントにて固定されていたため、歯肉が押さえられています。
左から2番目の右下第一大臼歯には過去のインレーと思われる金属が残されていました。
つまり、金属インレーを除去せずに削ってかぶせたという状況です。
生活歯ですのでメタルコアではありません。
本日のところは仮歯を即時重合レジンで作成して仮着します。
最終的にはセラミック単冠(連結していない1本ずつのセラミックのかぶせもの)をセットしますが
治療中は脱落防止と操作の単純化のために連結した仮歯を用います。
歯ぐきに食い込んでいた部分は短くして歯肉の負担を無くして不快症状の改善を図ります。
かみあわせのセッティング、ブカブカのかぶせものによる歯肉の圧迫、連結部のセメント残留などが
複合して不快症状を引き起こしていた可能性を考えます。
特に清掃性の問題は、時限爆弾であり、必ず悪くなることが約束されているといえます。
Y・Tさんから「是非ブログ記事にして啓蒙して欲しい」とのお言葉をいただきました。
山口県岩国市からのお越しに恐縮です。
いよいよスタートできましたので、ここから「普通」の状態を目指して頑張りましょう!
広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス