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メタルフリー歯科広島
2022.10.1
上顎前歯のかぶせもの(メタルボンド)を除去して仮歯を作成しました。2022.10.01
初診時のパノラマレントゲン写真です。
上顎前歯321┻12にかぶせもの(メタルボンド=陶材焼付け金属冠)がセットされています。(矢印)
再治療を行うため、まずは5個のかぶせものを除去して仮歯を作成します。
実際の上顎前歯です。
黒っぽく見えるメタルタトゥー(金属刺青)が歯肉に広範囲に存在しています。(
メタルタトゥーとは、かぶせもの内部に存在しているメタルコア(金属支柱)を切削した際の金属切削片が
切削時に傷つけられた歯肉粘膜の内部に入り込んだまま治癒して刺青を形成しているものです。
今後、少しずつ切除・切削して、本来あるべきピンク色の健康的な歯肉に戻ってもらいます。
※弊オフィスでは天然歯に対する金属治療を完全に廃止しています。
口蓋側ミラー像です。
治療が原因となって、このように審美的でない状態が引き起こされています。
前歯は治療中に無いままですと困りますので、仮歯を作成します。
下準備として、治療開始前にシリコンゴムで元の状態の型取りをしておきます。
シリコンゴムの体積は厚め・多めにします。
薄め・少なめにしますと、レジンを流し込んで口腔内に戻した際に、支台歯がレジンを押す圧力で変形したり、
元の位置に戻ったかどうかの判断が変形によってわかりにくくなるためです。
私の根本的な発想ですが、下準備のコストを減らすと、
却ってそのあとミス誘発の可能性と調整時間が増え、結果としてコスト増になると考えます。
ラバーダムを装着して、口腔粘膜をを切削片から保護し、顕微鏡とビデオ録画をスタートして除去開始です。
ゴム状のブルーのレジンでさらに粘膜保護をしながら、メタルボンドのかぶせものに切れ目を入れていきます。
メタルボンドは金属フレームに陶材を焼き付けたものであるため、金属の切削片が出ます。
金属アレルギーの防止のためにも粘膜に出来るだけ金属切削片を触れさせないようにします。
5個のメタルボンドの除去を終えました。
内部のメタルコア(金属支柱)が見えています。
このメタルコアを形成切削した際に出た金属切削片がメタルタトゥーの原因です。
次回よりメタルコアも除去していきます。
除去したメタルボンド(陶材焼付鋳造冠)です
仮歯作成のため、デコボコをある程度修正する必要があり、改めてラバーダムを装着します。
下準備で型取りしておいたシリコンゴムに即時重合レジンを流し込んで口腔内に戻し、仮歯のベースを作成します。
現段階ではあくまでも「とりあへず」の仮歯ですが、今後この仮歯を治療のたびに外しては戻しとして
メタルコア除去・再根管治療と進めていきます。
O・Hさん、呉市からのお越しに恐縮です。
いよいよ前歯ブロックの治療のスタートですね、私も楽しみです。
広島市南区の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス