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メタルフリー歯科広島
2016.3.23
接着の効いていなかったファイバーポストの除去 2016.03.23
ファイバーポスト(ガラス繊維)を用いた支台築造の場合、歯とコア用レジンの確実な接着がもっとも重要です。
接着が効いていないとすればファイバーポストを使用する意味も無くなってしまいます。
レントゲン写真中央のメタルボンドを除去して再根管治療を行います。
この時点ではどのようなコアが入っているのか確定できませんが、
このケースのように根管内のガッタパーチャが短くて歯冠部までなにも入っていないように見える場合、
レントゲンに写らないファイバーポストで支台築造されている可能性が高いと経験上予測します。
実際のおくちです。
メタルボンドは金属フレームを用いていますのでラバーダムを装着してから切削して除去します。
顕微鏡を用いて慎重に切れ目を入れます。
無事にメタルボンドの除去を終えました。
3根管ともにファイバ―ポストが挿入されています。
もし、すべて削り取ることとなったら、、、気が遠くなります。
除去したメタルボンドです。
改めてラバーダムを装着し、顕微鏡(マイクロスコープ)下で慎重に分割していきます。
分割を終えました。
顕微鏡で覗きながら超音波スケーラーによる振動を加えてみたところ、動きを察知できましたので
接着が効いていないことが判り、かたまりごとの除去に希望が見いだせます。
幸運なことに、振動を加えましたら3つとも取り出せました。
除去した直後の歯の状態です。
画像右側の遠心部分から顕著な漏洩・むし歯が発生しています。
近心頬側第二根管は手つかずの状態になっています。
う蝕検知液で虫歯を染めます。
染まる部分の切削を終えました。
過去の治療時において「ラストチャンス」にかけたものと思われますが、もう一度チャンスを創造するべく頑張ります。
しかし、健全歯質の絶対量が少なく、ヒビのようなラインも存在していますので今後の耐久性が心配です。
除去したファイバーコアの残骸です。
突起の部分にグラスファイバーが入っています。
根管の中に挿入されていた部分まで茶色に汚染されていることが興味深いです。
歯になにか接着する場合はラバーダムは必須です。
ラバーダムをせずにファイバーポストをセットすれば、このような結果を招く可能性がありますので注意が必要です。
M・Hさん、かなりの強敵でしたが無事に取れて安堵しました。
2度目の「ラストチャンス」にかけてみましょう!
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顕微鏡歯科治療を行う広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)