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メタルフリー歯科広島
2015.6.10
ブリッジとメタルコアの負担により歯根破折したケース2015.06.10
ブリッジは中間欠損に一般的に用いられていますが弊オフィスでは臼歯部のブリッジ治療は素材を問わず行っておりません。
ブリッジはいわば「神輿」のような状態であり、前後の支える歯(支台歯)に過剰な負担をかけてしまいます。
数年後には支台歯がギブアップし欠損を拡大させてしまう可能性が高まります。
支台歯が失活歯でメタルコアが入っているとすれば、歯根破折の可能性はとても高まります。
臼歯部におけるブリッジでの治療は将来的な抜歯の可能性を高める「抜歯装置」「罠」であるといえます。
弊オフィスにお越しになった初診時の状態です。
画像中央の第二小臼歯から第二大臼歯にかけてのブリッジが切断されて除去されています。
第一小臼歯も治療中になっています。
2本の小臼歯の間の歯肉に膿の出口(ろう孔)が形成されています。
患者さんご持参のレントゲン画像です。
ブリッジ除去前です。メタルコアの先端に応力がかかり、その部分にヒビ・割れが存在していることが想像されます。
ヒビや割れの程度によっては治療が可能かもしれませんので、望みにかけてメタルコアを除去していきます。
ラバーダムをして周囲を切削しますと、早い段階で動きが出てきました。
この長さのメタルコアが容易に取れるということは逆に破折を裏付ける状況となります。
古いセメントを除去し、う蝕検知液で染色してある程度修正した状態の顕微鏡ミラー画像です。
割れている部分が大きく、治療がかなり困難状態です。
骨内部の炎症の状態を考えましても、著しく勝算の低いケースと言わざるを得ません。
除去したメタルコアです。
歯の内部に歯よりも強いものを入れることを私は否定しています。
それが金属であれば、金属固有の問題によりなおさらです。
これが歯の中に入っていて、しかもブリッジを支えていたとすれば、歯が折れるのはもはや「必然」です。
「私が無知だったのでこうなってしまいました。タイムマシーンで戻りたいです。」
「ブリッジにしなければ良かったです。」とN・Sさん。
弊オフィスにお越しになるきっかけとなった歯は助からないことが残念ながら多いです。
その歯がまさに人柱となって、ネット検索→歯科医療の現実と知識の獲得をさせてくれています。
私もN・Sさんと同じことを思います。
必要なのは治療技術の向上よりも、むしろタイムマシーンを発明することだと。
歯科治療はとりかえしのつかない行為の連続ですので、本来は結婚相手を決めるように慎重に考えなくてはいけません。
しかし、急な痛みであったり、全国一律の保険制度によって、近場で安易に「結婚相手」を決めてしまいます。
あとで「しまった」と思ってもすでに遅く、やりなおしには時間とお金がかかり、それでも完全に元通りにはなりません。
弊オフィスはメタルコアを完全に廃止し、臼歯部のブリッジ治療も廃止しています。
※保険医療機関の指定を辞退しています。
もしよろしければ
広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)