顕微鏡根管治療広島
2015.6.4
歯根のヒビ割れを修復した動画 右上第一大臼歯 2015.06.04
歯根のヒビ・割れは、その状態によっては修復が可能です。
ヒビ・割れの程度が小さいようでしたら望みが残されています。
画像中央の右上第一大臼歯の近心頬側根の周囲に病変があります。
実際に治療を開始して、顕微鏡で確認したところ、歯冠部から歯根2/3に及ぶヒビの存在が判りました。
(写真は修復直前の仕上げまで行った状態です。)
ヒビの内部にも過去のガッタパーチャが入っていましたので
ヒビが入った後で前回の根管充填がなされていたことが判ります。
しかし、根管充填材であるガッタパーチャには接着性はありませんので歯冠部分から細菌が漏洩してしまいます。
この歯の場合、根尖部分から上顎洞に及ぶ病変がCTでは確認されましたので
限りなく抜歯の選択が近い状態でしたが、患者さんとの相談の上、治療を行います。
こういった非常に困難な歯の治療の場合、治療費も回数も相応に掛かります。
それでも治らなかったり、完成直後に割れてしまうかもしれません。
その可能性をご理解いただいた上で、はじめて治療に踏み切れます。
このケースのヒビ幸運なことにJの字のような形態で、先端まで完全には割れていませんでしたので
穿孔(穴あき)の場合とは異なり、レジン系材料での修復を行います。
ヒビの仕上げ後、薬液洗浄と水洗を行い、乾燥後、0.2mmのマイクロエキスカでレジン系材料をアプリケートします。
浸出液がなく完全な乾燥状態を実現することが重要です。ラバーダムを装着することは言うまでもありません。
少しずつ行き渡らせるようにし、決して根尖に通じるパスウェイを塞がないように気をつけます。
日々の顕微鏡根管治療のトレーニングの成果が出る場面です。
レジン系材料での修復後、超音波切削器具で形態修正します。
形態修正後の状態です。これまでよりも仮封材での封鎖が確実に出来るようになりました。
根尖までのパスウェイ(道筋)は温存されています。
今後、状態を確認し、根管充填を行いますが病変が治まるまでもう少し時間がかかるものと思われます。
「この歯が助かるのなら何度でも通います」とS・Mさん。
東広島市からJRでお越しですので、その気合には私も全力で応えたいところです。
「最初よりだいぶ良くなって、響くことは無くなり、いつもは忘れることができて感謝しています」
私は患者さんに恵まれていると本当に思う瞬間です。
もしよろしければ
広島市でヒビ割れの修復治療に取り組む自由診療の歯科医院 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)