顕微鏡根管治療広島
2024.3.5
右下第一大臼歯の再根管治療を終えました。2024.03.05|歯根の先端まで根管充填
広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治 です。
レントゲン画像中央:右下第一大臼歯(右下6)の再根管治療を行います。
メタルクラウン・メタルコア除去時の記事はこちらです。
「右下第一大臼歯の銀歯とメタルコアを除去しました。2024.02.20」
いつものように根管治療用のヤスリ(=ファイル:file)を用いて歯根の先端まで攻略します。
具体的には、過去に充填してある根管充填材(ガッタパーチャ:天然ゴムの一種)を取り除き、
そこから未治療の部分を細いヤスリを用いて歯根の先端(=根尖:こんせん)まで清掃することを指します。
本来、未治療の部分はあってはなりません。
根管清掃・根管消毒には薬液洗浄も併用します。
写真は電気的根管長測定を行っている場面です。
電気抵抗値を測定することで根尖までの到達の度合いを視覚的に感知できる装置です。
グリーンのシートはラバーダムです。
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前回までに根尖まで攻略できており、本日、封鎖を除去しても目立った排膿・出血がないことから
このまま根管充填まで進めます。
2種類の薬液洗浄後に超音波水流でリンスし、滅菌ペーパーポイントで吸水乾燥している場面です。
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吸水乾燥まで終えました。
このあと根管口(根管の入り口)にシーラーを置いて、サーマフィルのシステムで垂直加圧根管充填します。
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サーマフィルのシステムにて垂直加圧根管充填を行いました。
サーマフィルとは体に無害とされるポリスルホン樹脂の棒の周りにガッタパーチャを巻き付けた根管充填材料であり
専用のヒーターで温めて、ガッタパーチャが溶けた状態で根管に挿入して側枝を含む根管内を緊密に充填することができます。
この歯は近心根2根管、遠心根1根管ですが、遠心根管は楕円形のため、加圧不足を防ぐために1本追加しています。
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垂直加圧根管充填後のデンタルレントゲン写真です。
基本思想として、誰が見ても根尖まで到達している状態を達成することが重要と考えています。
根尖の外にはみ出る根管充填材料を嫌う考えの歯科医師もいますが
私は曖昧な状態よりも誰が見ても「行けている」状態が好みです。
曖昧な状態が招く、不必要な再治療を防ぐためでもあります。
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Y・Rさん、本日も治療お疲れさまでした。
次回はいよいよこの部分にもセラミックの歯をセットできますね。
後で少し痛みが出るかもしれませんのでお大事に。
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広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス