顕微鏡根管治療広島
2014.10.11
上顎第一大臼歯 近心頬側第二根管 MB2 2014.10.11
本日より、M・Mさんの治療を開始します。
左上第一大臼歯の根の辺りに大豆大の腫張があります。
根尖病変による腫張であることが判ります。
ラバーダムを装着して治療開始です。
メタルボンド(陶材焼付け金属冠)は保険外治療につき高価であったはずですが
現在の根の状況を考えれば、もはや無価値の状態です。
少し切れ目入れますと金属フレームが出てきます。
金属を削りますのでラバーダムを装着して口腔粘膜を切削片から守ります。
無事取れました。周囲はこの状態です。
この写真もメタルボンドが無価値であることを語っています。
内部にはメタルコア(金属支柱)が入っています。
つまり、一見白く見えても、内部に金属支柱をセットした上に
金属フレーム上にわずかにセラミックを盛り上げた被せものを
セットするバリバリの金属治療です。
このメタルコアはかなり除去困難な状況で入っていますので
顕微鏡を見ながら慎重に分割して除去します。
根管治療の状況とメタルコア除去の困難さは
逆相関関係にあると経験的に感じます。(私見です。)
大量の金属切削片が出ます。
メタルコアとメタルボンドのフレームは金属の組成が異なりますので
金属間の電位差の存在においても肯定できません。
無事にメタルコアの除去を終えました。顕微鏡画像の画面撮りです。
赤矢印の部分に未治療の近心頬側第二根管が存在しています。
CTによる同じアングルの断面です。
根管治療にこそ、CTが役立ちます。
こういった高精細な写りに関しては、
X線管焦点が0.2mmであるヨシダ ファインキューブが優れています。
※通常は0.5mmのものが使用されています。
画像処理がどんなに発達しても、撮影の生データの良さは超えられません。
近心根の頬舌断面です。
矢印の部分に未攻略根管が存在しています。
内部の汚染された残存歯髄が病変の原因と考えられます。
次回より、再根管治療を行います。
「この歯は高かったけど意味の無い治療でした」とM・Mさん。
これから頑張っていきましょう!
今週からドクターXの第3シリーズが放送されています。
弊オフィスでは天然歯に対する金属治療は致しません。
肩書きでなく腕にものを言わせるのが職人の本来の姿と考えますので
大門先生のご活躍がこのシリーズも楽しみです。
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広島市南区稲荷町 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)