口腔外科処置広島
2023.4.11
1回一度に2本の抜歯|右上下の親知らずを抜歯しました。2023.04.11|広島
それぞれ画像左端の右上・右下親知らず(第三大臼歯)の抜歯をご決断です。
親知らずが残っていると歯列の垂直的な湾曲(スピーのカーブ)が強くなる傾向があり
顎運動時の干渉を強め、その是正のための歯ぎしり・食いしばりが増加する可能性が増しますので
現代人においては抜歯しておくことが好ましい場合がほとんどです。
局所麻酔後に、まずは上顎の親知らずから動かします。
画像はヘーベル(くつべら状の器具)で歯を動かしている場面です。
ある程度動くようになったら、ここからは下顎の抜歯へ進みます。
先に上顎を抜歯してしまうと、出血によりあ下顎の術野が見えにくくなることがあるからです。
というわけで、先に右下の親知らずを抜歯します。
こちらも同じくヘーベルを掛けてスタートします。
ヘーベルで動くようになったら抜歯鉗子でグリップして動かします。
抜歯した右下親知らずです。
ここからは抜歯後の止血を行います。
抜歯後のあな(抜歯窩)は血液によって治っていきますので血液の貯留が大切です。
抜歯窩用の抗生物質(TCコーン)を砕いたものを挿入します。
血液の貯留を助ける吸収性のゼラチンスポンジ(スポンゼル)を挿入します。
スポンゼルの挿入まで終えました。
CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)を照射して表面の凝固および遠赤外線効果による血流の増加を期待して
周囲歯肉にもオーバーラップするように照射します。
抜歯直後の食事は柔らかいもの(プリン・ゼリー・ヨーグルトなど)や液体のもの(野菜ジュースなど)を
出来るだけ抜歯部位に当てないように摂取するようにして、
抜歯創に負担をかけないようにすることが順調な治癒にとって重要です。
下顎の止血が終わりましたら、右上顎に戻ります。
同じく抜歯鉗子でグリップして動かします。
右上顎の親知らずの抜歯も無事に終わりました。
抜歯直後の抜歯窩の状態です。
TCコーンとスポンゼルを挿入しました。
CO2レーザーを照射しました。
抜歯した右上親知らずです。
磨きにくい奥側がむし歯になっています。
むし歯になっている部分はプラーク(細菌)が付着していた部分ですから
細菌の溜まり場となっていた可能性がありますので、そこの部分が無くなり環境が改善することで
口腔内の細菌数を減らすことに役立ちます。
本日抜歯した右上下の親知らずです。
F・Yさん、よくぞご決断なさいました!
これで安心ですね。
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス