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メタルフリー歯科広島
2023.4.21
メタルコアを除去するには?右下第二小臼歯 2023.04.21|撤去方法|取り方解説
右下第二小臼歯(矢印)のメタルコアを除去して再根管治療を行うため、レジン製のかぶせものを除去してアプローチします。
歯肉退縮(歯ぐき下がり)も起こしています。
咬合面観です。
レジンはプラスチックの一種であり、長期の使用によってすり減り、咬み合わせの高さも変化します。
また、色素沈着や細菌の付着を起こしやすいため、仮歯として一時的に用いるのを除いて、
口腔内で長期に用いるのには注意が必要です。
右下第二小臼歯にはレジン製の白いかぶせものがセットなされていますが、内部にはメタルコアが存在しています。
白くはっきりと写っている部分がメタルコアです。
内部にはメタルコアが存在していますので、切削時には金属切削片が出る可能性がありますので
ラバーダムを装着して、口腔粘膜を金属切削片から保護して治療の開始です。
まずはレジン製のかぶせものをダイヤモンドポイント(ダイヤモンドの微粒子を巻き付けたドリル)で切削して除去します。
このドリルは一回の治療ごとに使い捨てにしています。
衛生面とドリルの切れ味が鈍ってくるので使い捨てにしています。
切れ味が悪くなるとどんどん新しいドリルを使います。
切れ味の悪いドリルを使用すると押しつける圧力を高くしてしまいがちですので
切削時に摩擦熱が発生し、その熱が歯に伝わることがあり好ましくありません。
神経(歯髄)が生きている歯の場合、その摩擦熱によって歯髄が死んでしまうこともあり得ます。
歯の焦げたような歯科医院独特のにおいは、そのことが原因の一つです。
レジン製のかぶせものの除去を終えました。
銀色に見えるのがメタルコア(金属支柱)です。
歯にクサビが打ち込まれているのと同じような状態です。
舌側面観です。周囲には歯石・プラークが付着しており、大変汚染されています。
ここからはメタルコアを除去していきます。
顕微鏡(マイクロスコープ)下で行う事で、メタルコアのかすかな動きを察知できますので
動く方向へ慎重に動かしていきます。
両目で覗いていますので立体視できます。
幸いなことに頬側・舌側からドライバー形状の器具を掛けて動かすことで無事に取れました。
周囲からの漏洩によって接着セメントが劣化していたことも取れた理由のひとつと考えられます。
もし、このように一塊除去できない場合は、メタルコアを慎重に削り取ります。
除去したメタルコアの顕微鏡動画画面撮りです。
基本的にこのような視野で治療しています。
録画した顕微鏡動画は治療終了後に一緒に見ながら解説をしています。
メタルコアを除去したあとの根管です。
本日は超音波スケーラーを当てて、過去の根管充填材をある程度除去しておいて、次回より本格的に再根管治療を行います。
およそ全長7㎜のメタルコアです。
メタルコアはとても黒くなっており、漏洩していたことが考えられます。
除去したレジン製のかぶせものの境目も茶色くプラークが付着しており、劣化していたことが判ります。
K・Yさん、東広島市八本松町からのお越しに恐縮です。
本日、またひとつ金属がお口の中から無くなりました。
次回からの再根管治療も頑張っていきましょう!
広島市南区の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス