口腔外科処置広島
2023.5.24
むし歯で朽ち果てて噛めない|左上第二大臼歯を抜歯しました。2023.05.24|+抜歯後一週間の状態
左上第二大臼歯がむし歯になって朽ち果てています。
初診時のパノラマX線画像です。歯科用CTで撮影することで断層撮影と平面のデータが一度に得られます。
矢印の歯が左上第二大臼歯です。
歯自体はむし歯によって脱灰し消えかかっているとともに周囲の歯槽骨も吸収して無くなっています。
立体画像にボリュームレンダリングしたものです。
周囲の骨が吸収して、もはや歯ぐきの中に浮いている状態です。
事前の表面麻酔と注射による局所麻酔を行い、抜歯をスタートします。
顕微鏡下で録画しながら、まずは歯根分割して3根をそれぞれ独立した状態にします。
それぞれを抜歯します。
無事に抜歯を終えました。
内部には炎症性の肉芽組織が存在していますので、ここからしっかり掻爬(そうは)していきます。
抜歯した歯根です。
抜歯窩の掻爬を終えました。
骨移植材を抜歯窩に填入してソケットプリザーベーションを行います。
抜歯後に骨吸収して骨幅・骨高径が少なることを出来るだけ防ぐための処置です。
顕微鏡画像の画面撮りです。
吸収性のゼラチンスポンジであるスポンゼルを上部において内部の骨移植材が出てくることを防ぎます。
ナイロンの縫合糸で縫合して閉じました。
ガーゼを約5分間咬んでいただいた後の状態です。
縫合糸は1~2週間で抜糸します。
S・Tさん、よくぞご決断なさいました。
傷が治ってインプラントで咬める日が楽しみですね。
※追記:抜歯後一週間経過した状態です。
治癒が進むことで縫合糸が緩んできます。
抜糸しました。
歯科領域では抜糸を「ばっし」と読むと抜歯と混乱するため、「ばついと」と読むことが慣例となっています。
ここから時間の経過とともに境界が無くなって上皮でしっかり覆われます。
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス