顕微鏡根管治療広島
2022.11.30
根管内で折れて残っていたヤスリの欠片を除去しました。異物除去 2022.11.30
左下第一大臼歯の近心舌側根管に、
過去の根管治療において用いられたヤスリ(英file:ファイル)の欠片が折れて残ったままになっています。
らせん状に写っているのがファイル片です。
歯根の先端には透過性の病変が形成されています。
O・Tさんも初めて知ったとのことです。
顕微鏡(マイクロスコープ)下で挑みます。(顕微鏡画像画面撮り)
近心舌側根管の矢印部分に金属のファイル片の頭が見えています。
幸いなことに、両サイドにバイパスを形成できましたので何とか取ることが出来そうです。
カーブが強すぎて全く見えない場合や、バイパス形成が出来ない場合など
困難過ぎて除去するために大量の歯質の切削が必要となる場合は、無理に攻め過ぎず
きちんと消毒することで、妥協せざるを得ない場合もあります。
頬側根管の場合は外科的にアプローチして歯根の先端からファイル片を摘出することもあります。
数十年ぶりに出てきたファイル片(ヤスリのかけら)です。
これだけ長いものですと、折った術者は気づいているものと考えます。
広義の医療ミスと言えます。
回転させる角度・力が大きすぎたり、繰り返し使用による金属疲労によって折れるリスクは高まります。
弊オフィスでは治療時には常に新品のファイルを使用し、使い捨てにしています。
自分でしたらそうして欲しいですし、なによりも術者の精神的負担が少ないです。
ファイルに関してはもったいないという気持ちはありません。
ケチらず山ほど使います。
純度の高い喜びを感じます。
非常に小さなものですが、折るのは一瞬、取るのは数時間+費用です。
※すべてのファイル片が取れるということは言い切れません。
※そうならないように、患者さんとしては術者選びが最も大切としか言えません。
ファイル片が取れた後、レントゲンで記念写真です。
この状態で真のメタルフリーといえます。
O・Tさん、無事に取れて私も歯科医師冥利に尽きます。
広島市南区の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス