三好デンタルオフィス

天然歯ブリッジの問題がよく分かるケース 2016.01.30

 

左下④56⑦ブリッジを除去します。

〇で囲っている数字の歯が支えとなる支台歯で

そのままの数字は歯が無い部分を補っている部分です。（ポンティックやダミーと呼ばれます）

④56⑦ブリッジとは両端の2本の歯で合計4本を構成しているブリッジを表しています。

とここまで書きました時点で、支えている歯にかなりの負担がかかっていることが想像できます。

 

連結部分に切れ目を入れましたら、手前側のかぶせものがコアごと脱離しました。

つまり、支えの歯のかぶせものの内部で虫歯が進み、スカスカになって奥の歯だけで4本を支えていたことがわかります。

ブリッジという治療法は内部の問題がわかりにくく、気づいた時には手遅れになりやすい治療です。

私の感覚では「抜歯誘発装置」「治療のためのマッチポンプ」と捉えています。

 

奥側のかぶせものにも切れ目を入れて無事に除去できました。

 

暫定的に修正してこの歯が助かるか否か判断します。

ラバーダムを装着してから金属を削ることで粘膜に金属切削片がほとんど付いていません。

 

除去したブリッジです。

粘膜に接していた部分にはプラーク（細菌塊）がびっしりと凝集しており歯周病や口臭の原因となります。

弊オフィスでは天然歯の臼歯部ブリッジは廃止しています。

セラミックでブリッジを製作したとしても力学的には変わりませんので、素材の問題ではありません。

こうなることが判っている以上、妻にはしない治療ですから患者さんにもいたしません。

 

M・Tさん、大きなブリッジでしたが、無事に取れて安心しました。

長い道程とはなりますが、また咬める日まで頑張っていきましょう。

 

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すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円（かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの）・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円（税抜）

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