セラミック歯科広島
2024.12.7
歯ぐきの下の部分までむし歯になっていた右下第一大臼歯の即日セラミック治療 2024.12.07(+2週後の写真)
広島市の自由診療専門の歯科 代表 三好龍治 です。
右下第一大臼歯(矢印)の金属を除去してセラミック修復を行います。
神経(歯髄)の生きている生活歯ですので、1回の治療でセラミックのセットまで終えることが最も重要です。
「次回までに製作してセットする」のでは、無駄な汚染時間が発生するためです。
汚染されると、歯髄への細菌感染の可能性や接着力の低下を招きます。
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金属のかぶせものの境目から歯ぐきの内部にまでむし歯になっています。
(歯肉縁下カリエス(カリエス=むし歯))
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金属除去ですからラバーダムを装着して、金属切削片から口腔粘膜を保護します。
金属切削片が高速で飛び散ると粘膜に刺さり、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
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いつものように顕微鏡を降ろしビデオ録画を開始してスタートです。
(朝から晩まで顕微鏡を覗いて治療しています。)
まずは5倍速コントラで慎重に切れ目を入れていきます。
弊オフィスでは歯科治療独特のキーンと音のするタービンは使用していません。
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まずは無事に金属を外すことが出来ました。
内部はかなり黒くなっています。
次回、右隣の金属の歯も治療しますので、隣接面の形態修正をしておきます。
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除去した金属冠(メタルクラウン)の内部の状況です。周囲からの漏洩が判ります。
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過去の治療におけるむし歯の領域が大きかったと考えられ、保護セメント(裏層セメント)が大量に存在しています。
過去の人工物はすべて慎重に取り除いて確認します。
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歯肉縁下カリエスが存在しているため、ラバーダムのシートが邪魔をして術野が確保出来ませんので
バキュームのアダプターに切り替えて、むし歯部分の切削を行います。
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う蝕検知液を用いて軟化象牙質(=むし歯)の染色と切削を繰り返します。
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歯肉縁下カリエスの部分は、歯肉が歯に被り、スキャニングの妨げとなりますのでCO2レーザーを照射して蒸散させます。
歯と歯ぐきとの境い目が良く見えるようにします。
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不明瞭になる可能性がある部分にはCO2レーザーを当てて、超音波スケーラーで炭化層を取り除きます。
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止血のために、天然のミネラル成分を精製した圧排ペーストで出血と浸出液を止めます。
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形成と止血を終えました。
かなりのダメージですが、ここからセラミック接着修復を行えば全く問題ありません。
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ここからはセレックプライムスキャンでスキャニングしてデータを起こします。
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新しいセラミックのかぶせもののデザインを迅速に行います。
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セラミックブロックから削り出します。
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e.max®ブロックを用います。
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削り出しを終えました。
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口腔内で適合と両サイドとの接触強さをチェックします。
このあと焼成することで歯冠色になり、強度も増します。
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研磨して840℃で約20分間真空焼成します。
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乾燥状態でレジンセメントで接着し、咬合調整と仕上げ研磨を終えた状態です。
CO2レーザーを照射した部分の歯肉は、すぐに再生して馴染んでいきます。
重度のむし歯ほど、セラミック即日修復(ワンデイ治療)が適しています。
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M・Tさん、着々と金属が無くなっていって私も嬉しいです。
いよいよ次回で右下から金属が無くなりますね。
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※2024.12.21 追記
術直後(2024.12.07)の状態。
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術後2週間(2024.12.21)の状態です。CO2レーザーを照射した歯肉は治癒しています。
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広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス