セラミック歯科広島
2022.1.25
重度のむし歯を神経を取らずにセラミック修復しました。2022.01.25
右下第二小臼歯に大きなむし歯が出来ています。(矢印)
歯の幅径の1/2を超えるほど進行しており、歯髄(神経)に到達しようとしています。
幸運にも自発痛は出ておられませんので、可能な限り神経を残す治療行います。
実際の右下臼歯部分です。
咬合面は崩れることなく残っていますので、治療前にセレックでスキャンして形態データを残しておきます。
神経が露出するかもしれないケースですので、ラバーダムを装着して唾液による汚染の可能性を減らします。
顕微鏡下で録画しながら慎重に切削していきます。(顕微鏡動画からの静止画切り抜き)
やはり張り子の虎のように内部は空洞になっています。
う蝕検知液を用いて、軟化象牙質(むし歯)部分を染色します。
エキスカベータを用いて軟化象牙質を慎重に取り除きます。
当然ですがレントゲン像どおり大きなむし歯になっています。
軟化象牙質の除去を終えました。
顕微鏡ミラー像です。
やはり歯髄がわずかに露出していますので、保護して治療を進めていきます。
自発痛がなく、歯髄に血流がきちんとある場合、歯髄を取らなくて済む場合がほとんどです。
「むし歯が深いから神経を取る」ということはあり得ません。
可能性がある場合はなにがなんでも神経を残して治療します。
専用材料で歯髄の露出部分(露髄部分)を保護します。
青い波長の光で硬化するように設計されていますので、イエローのフィルターで
ブルー波長をカットして処置しています。
2段階の歯髄の保護を終えました。
セレックでのスキャンの前に、歯肉との歯質の境界を明瞭にし、浸出液を止めるために
ミネラルペーストによる歯肉圧排を行います。(ケースによる必要性によって)
セレックでスキャンして、治療前の歯牙データと合成してセラミック修復物をデザインします。
(改めて詳しく記事にしますが、新しいセレックを追加導入しました。)
セラミックブロックからセラミック修復物(セラミックインレー)を切削して製作します。
セラミック修復物の削り出し(ミリング)を終えました。
乾燥状態で接着し、咬合調整と仕上げ研磨を終えました。
幸運にも残っていた元の形態に回復することが出来ました。
参考:治療開始時
今後、残っている金属も除去して治療を進めていきます。
今回のむし歯も金属と接している所からのむし歯であり、
金属表面に細菌が付着しやすいこともむし歯発生の原因の一つと考えられます。
K・Jさん、この歯が痛くなる前に治療をすることが出来て幸運でした。
今後の治療も頑張っていきましょう!楽しみです!
広島市南区の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス