顕微鏡根管治療広島
2017.5.11
右下第一大臼歯の根管充填を行いました。根管の断面 2017.05.11
初診時の状態です。
画像中央の右下第一大臼歯は、すでに抜髄処置が行われています。
経過がよろしくなく抜歯の可能性まで示唆されたため弊オフィスにお越しです。
この状態から治療を行います。
画像上側(A)が前歯側 Rが右側 ですので顎の下から見上げた断面の推移です。
近心根管は根尖部分でひとつにまとまっています。
遠心は2根存在しており、計3根・3根管性の大臼歯であることが判ります。
初回治療のスタート時です。
残念ながらこのたび神経を取って数回の治療が経過した状態とのことです。
セメントの仮封を除去しました。
ファイルの挿入を規制する根管壁を修正するところから手を入れます。
1回目の治療時に3根管とも根尖(根の先端)まで攻略し、
2回目の治療時には排濃がありましたので根管充填を見送り
3回目の本日、問題なかったため根管充填を行います。
写真はラバーダムをして電気的根管長測定を行っている場面です。
楕円の近心根管には材料補給と加圧のため余分に2本のサーマフィルを挿入しています。
画像左側が前歯側です。
キャリア―の色が黒いものはポリスルホンのキャリアーのクラシックなサーマフィルで
ピンクのキャリアーのものはキャリアーまでガッタパーチャで構成された新しいガッタコアピンクです。
根尖のサイズと根管形態によって向き不向きがありますので使い分けています。
根管充填後のレントゲン写真です。
かなりカーブしていますが無事に根管充填できて安堵する瞬間です。
現代の根管治療においては柔軟性の高いニッケルチタンファイルの台頭とミニマルインターベーション(最少侵襲)の概念から
根管口をあまり拡大せず小さいままカーブの根管を仕上げるような風潮にあると感じます。
カーブの強い根管の場合、ニッケルチタンまかせの根管形成ですと内湾部分には取り残しが発生する可能性がありますので
やはり根管口付近の規制する壁の削去および直線形成が必要であると考えています。
残念ながら神経を取ったわけですから、そこからは根管治療の成功に重きを置くべきと考えます。
ラバーダムと顕微鏡を用いて根管治療を行うことは言うまでもありません。
I・Sさん、東京でのコンサートの際に痛くならなくてホッとしました。
この歯が助かって私もうれしいです!
治療後、少し痛むかもしれませんのでお大事に。
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広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
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すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)