顕微鏡根管治療広島
2016.10.21
根管治療のファイル(ヤスリ)が2個折れこんでいた大臼歯 2016.10.21
レントゲン画像中央:左下第一大臼歯のメタルクラウン・メタルコアを除去して
再根管治療を行います。
第二大臼歯のメタルインレーと第一大臼歯のメタルクラウンは連結されていましたので
ラバーダムを装着し、先に分割してから改めてラバーダムをかけなおしてスタートです。
メタルクラウンに5倍速コントラで切れ目を入れました。
まずは無事にメタルクラウンの除去を終えました。
周囲に白く付着してるのはプラーク=細菌塊です。
金属に対する細菌の付着能の高さが判ります。
除去したメタルクラウンです。
メタルクラウンを除去した状態です。
メタルコアに過去に削った形跡があり、コンポジットレジンで埋めてありますので
除去したメタルクラウンは2代目以降のものと考えられます。
メタルコアを顕微鏡下で慎重に分割して除去しました。
生体内に入っていたとして歓迎できる状態だとは私には思えません。(私見です。)
メタルコアを除去したあとの状態です。
古墳からの出土品ではありません。
セメントが表面に残っていますので除去します。
セメントを取り除いて根管充填材であるガッタパーチャを取り除いていきますと
内部に折れこんでいたヤスリ(根管治療用ファイル)のかけらが出てきました。
顕微鏡動画です。
その先にもう一個ファイルが折れこんでいました。
つまり、折り込んでしまったファイルを救出しようとしてもう一本折り込んだものと思われます。
二重遭難のような状況です。
当時、患者さんには一切の説明が無かった模様です。
左側:1㎜区切りのゲージ
中央:最初に出てきたファイル片
右側:2番目に出てきたファイル片
この状態ですと、もう一個以上折れこんでいても不思議ではありません。
次回から本格的に再根管治療を進めます。
ファイル(ヤスリ)を使用する手技は歯科医師のベースとなる部分です。
根管と対話すると書きますと大げさですが、無理な力を掛けるとこのように折れてしまいます。
折れないようにすることはもちろん重要ですが
最も重要なのは、折った場合に患者さんに説明することです。
リカバリーに取り組むのは説明の後の段階です。
M・Tさん、本日は合計4個(メタルコア分割前)の金属を除去できました。
今後の展開がとても楽しみです。
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広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
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すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)