顕微鏡根管治療広島
2015.2.20
破折して残っていたファイル(ヤスリ)の除去 2015.02.20
根管治療に用いるファイル(ヤスリ)は使用方法を誤ると容易に折れてしまいます。
多くの場合、折れた先端が根管内部に食い込んだまま残ってしまいます。
数字と四角がサイズと形態を表しています。
写真はKファイル #45です。
弊オフィスでは常に全サイズ新品だけを用いて使い捨てにしています。
ファイル(ヤスリ)は細かい刃物ですので、繰り返し使用しますと
切れ味が落ちますし、金属疲労により強度も低下します。
折れたときの苦労と衛生面を考えますと使い捨てが間違いなくベストです。
オフィス内の歯科用CTによる右下第一大臼歯の近遠心断面です。
右側が舌側で、近心舌側根管内にファイルが折れ込んでいます。
(白い2本縦筋の右側:クビレよりも下部の直線的な部分)
その上にガッタパーチャが充填されています。
約10年前に抜髄・根管治療を受けられたそうです。
ラバーダムを装着し、顕微鏡(マイクロスコープ)下でミラーに反射させた動画です。
ガッタパーチャを取り除き、光を反射する破折ファイルの端が見えてきましたら
超音波スケーラーでドライとウェットを使い分け、繰り返し振動を加えていきます。
ある程度動くようになりましたら、マイクロエキスカでいろいろと動かしてみます。
しかしカーブ内に、しなった状態で折れ込んでいますので容易には出てきません。
超音波スケーラーとマイクロエキスカを繰り返し、
無事に除去することができました。
根管内部から破折(はせつ)ファイル片が無くなりました。
このあと根尖までの攻略を目指して再根管治療を行います。
除去した破折ファイル片です。
オーバーサイズのファイルを弯曲根管内で回転させたことが破折の一番の原因です。
およそ10年ぶりに口腔外に出てきました。
歯科医師冥利に尽きる瞬間です。
S・Tさん、無事に除去できて私も嬉しい限りです!
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広島市 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)