セラミック歯科広島
2014.8.6
深い虫歯 神経を取らない処置 2014.08.06
重度のむし歯でも神経(歯髄)を取らないように最大限の処置をします。
右上小臼歯2本の治療を行います。
大きくないむし歯に見えますが・・・。
この部分の初診時CTによる断面です。
むし歯が神経に極限まで近い部分まで進行していることがわかります。
つまり、象牙質が脱灰した軟化象牙質部分(いわゆるむし歯)の範囲が
拡大している状態です。
歯科用CTのみで充分な情報量を得られますので
初診時のデンタルX線写真は基本的に不要と考えています。
5倍速コントラとダイヤモンドチップを使用した超音波切削で
むし歯の本質に迫ります。
シロナ純正のLED超音波スケーラーに純正ダイヤモンドチップを装着し使用します。
ハンドピースを外して本体ごとダックユニバーサルで滅菌できますので
弊オフィスでは3本のハンドピースを保有し、使用毎に滅菌しています。
(当然のことですので書かなくてよくなる歯科医療風土を期待します)
軟化象牙質の「本丸」が見えてきました。
LMインスツルメンツ社のエキスカベータで軟化象牙質を除去していきます。
かなりむし歯がひどいケースでは
う蝕検知液が歯髄に浸透することを懸念しますので
臨床的な象牙質硬度で判断します。
軟化象牙質を除去しましたら、やはり2本とも露髄しました。
しかし、今まで自発痛の無い歯ですから、セラカルLCを用いて
覆髄処置を行い、歯髄を取らずに保存するようにします。
「とりあへずラバーダム」をして治療することが必要です。
唾液が歯髄に触れることは避けたいものです。
高度な衛生管理を謳う歯科医院であっても
ラバーダムをせずに治療をするのであれば、床がキレイであることの意味はありません。
そもそも並行同時診療をするのであれば、言うまでもありません。
セラカルLCで露髄部分を直接覆髄します。
セラカルLCを光照射して硬化させたあと、
周囲をボンディングしてコンポジットレジンでセラカルLC上部も含めコーティングします。
歯肉縁下カリエスになっている隣接部分をビルドアップします。
セレックでのセラミック修復のための形成を終えました。
セレックでスキャニングし、デザインします。
1本の歯にセラミックブロック1個を使用します。(セレックブロックS3-T)
接着前に適合をチェックします。
イボクリーンとモノボンドプラスでセラミック接着面に
シランカップリング処理を行います。
接着時には改めてラバーダムを装着し口腔内の水蒸気を遮断して
たっぷりのセメントで接着します。
咬合調整・仕上げを終えました。
本日は8月6日です。
広島では忘れられない日です。
原爆死没者慰霊碑には
「安らかに眠ってください 過ちは 繰返しませぬから」
と刻まれています。
歯の慰霊碑が仮にあるとすれば
同じ碑文を刻みたい気持ちになります。
私はその気持ちから金属治療を廃止し、保険医登録を辞退しています。
T・Yさん、最初にして最大の山場でしたが無事終わり安堵しています。
自発痛の出ないことを祈っています。
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原爆ドーム前まで路面電車直通 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)