口腔外科処置広島
2013.2.26
歯科用CT撮影で多くのことがわかります。2013.02.26|左上第二大臼歯の根の先端の膿・炎症
※外科処置の写真が含まれますのでご注意ください。
歯科用CTはもはや珍しくない標準的な設備のひとつとなっています。
従来の2次元レントゲンのみでは見落としてしまう状況が存在します。
左上奥歯のミラー像です。
写真左端の第二大臼歯に金属が被さっています。
周囲の歯ぐきにはメタルタトゥーと思われる変色があります。
この歯の不調を疑われ、ご来院です。
垂直的な浮き沈み(動揺)が見られます。
従来の2次元のレントゲンです。むし歯の診査には適しています。
右端の歯が問題の歯です。
根の先端部分もそこまで悪いとはこのレントゲンでは診断できません。
CTによる断面です。
根の先端にドーム上の大きな病変が形成されています。
前後的な断面(前頭断)です。広範囲な病変が確認できます。
CTならではの画像です。
続いて上下的な断面(水平断)です。
根の周囲が病変に包まれています。
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CTでの情報が無い状況ですと的確な診断が出来ないケースです。
状況のご説明後、抜歯を決断なさいました。
治癒後、将来的にはインプラント治療で咬合を回復します。
すでにかなり動揺していますので鉗子でグリップしてスタートします。
無事抜歯を終えました。
抜歯後には内部に残った肉芽組織を徹底的に除去します。
不良肉芽が残ったままですと骨の再生が妨げられ今後の治療が困難になります。
CO2レーザーを照射して止血と治癒促進を期待します。
白黒に変換しています。
除去した不良肉芽とカットしたメタルタトゥーです。
今後インプラント治療をする際に問題となりますので
歯を抜いただけで終わりにしてはなりません。
抜歯した歯です。いままでおつかれさまでした。
金属周囲は黒変しており、根の先端は炎症により吸収しています。
根の形態が癒合しているため根管治療も困難で
根尖部分に慢性的な炎症が起きたものと考えられます。
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Y・Rさん、勇気が必要だった思いますがよくご決断なさいました。
これからよい方向へ向けて頑張っていきましょう!
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