審美歯科広島
2025.8.30
上顎前歯の古いプラスチックのやりなおし 2025.08.30|コンポジットレジン修復

広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治です。
上顎前歯正中部分に古いプラスチック充填(コンポジットレジン充填)がなされています。
過去に むし歯になった部分を削ってプラスチックの一種であるレジンで埋めてある状態です。
経年劣化としてレジンが着色し、審美的な障害となっていますので、取り替え再治療をご希望です。
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裏側(口蓋側)の写真です。
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古いコンポジットレジン充填物を取り除き、う蝕検知液で染色し、切削と染色を繰り返します。
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古いコンポジットレジンを全て取り除き、染色して染まる部分(=むし歯:軟化象牙質)の切削も終えました。
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口蓋側面の状態です。
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接着面のクリーニング材による処理・酸処理・接着処理と3段階の処理を行ったあと、
湾曲のついたストリップスとウェッジ(楔:クサビ)を用いて隔壁形成し、フロータイプのコンポジットレジンを流し込み、光照射して硬化させます。
前歯のコンポジットレジン修復の場合、ラバーダムは装着せず、オプトラゲートで治療します。
ラバーダムを装着すると
1,光の透過性が変わり、コンポジットレジンの色合わせの選択が難しい。
近年、どんな歯の色にも1種類のコンポジットレジンで色が馴染むとされる製品が開発されていますが、
このケースの様に口蓋側まで貫通している場合は、馴染まないことがあります。
口蓋側まで貫通しているケースでは色調の主体性のあるレジンの中から色を選ぶ必要があります。
2,前歯は厚みが薄いため、隔壁を設置する際にエラーを起こしやすい。
あくまでも私の経験則ですが、私はオプトラゲートで口唇を排除および保護して治療しています。
治療を開始したら最後まで原則として うがいは出来ません。唾液による接着面の無駄な汚染を防ぐためです。
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咬合調整と仕上げ研磨を終えました。フロスの繊維がひっかからないよう入念に仕上げします。

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治療終了時の口蓋側の状態です。

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本日の治療も、年数が経過すると着色してくる可能性があり、再びやり直す必要が出てくるかもしれません。
つまり、レジンおよびレジン系材料での治療は、本質的に暫間的なものであり、「レジンでなんでも治せる!」とは思いません。
近年流行りの「ダイレクトボンディング」と呼ばれる治療方法はコンポジットレジン修復であり、、、
、、、これ以上は書かなくてもお判りと思います。
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要するに、むし歯にならないようにすることが一番です。
残念ながらむし歯になってしまった、過去にすでに治療してある場合は、
ネットで入念にリサーチして、まわりみちをせず納得できる治療を受けることが重要です。
再治療の際には、新鮮面を出すためにわずかに削る必要があり、歯質が目減りしていきますので
1回目の治療で決着をつける、ということが大切です。
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I・Aさん、最初の治療部位おつかれさまでした。
今後の治療も頑張って進めましょう!
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広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス