口腔外科処置広島
2022.12.22
瘻孔を形成していた左下第一小臼歯を抜歯して骨増生処置を行いました。2022.12.22|膿が溜まる|広島
左下第一小臼歯(白矢印)の歯根の周囲に膿瘍が形成され
膿の出口である瘻孔(ろうこう)が形成されています。(黄矢印)
膿が常に溜まっていることは全身の血管系や心臓に対して良くありません。
残念ですが抜歯しました。
歯根は中央に溝があり、U字型の断面をしていることから
一旦炎症を起こすと根管治療では治癒しづらい状態となってしまいます。
兎にも角にも神経を取らずに済む段階で適切に治療することが大切です。
抜歯後の穴=抜歯窩(ばっしか)です。
この内部は骨吸収し、炎症性の肉芽組織が存在していますので
しっかりと取り除き骨増生処置(GBR:Guided Bone Regeneration)を行います。
粘膜剥離を行い、顕微鏡下で炎症性の肉芽組織を取り除きました。
骨表面に穴をあけ、治癒促進と出血を促します。(皮質骨穿孔:デコルチケーション)
d-PTFE膜であるサイトプラストを遮断膜として設置し、その内部の骨欠損部位に骨移植材を填入します。
このようにサイトプラストでカバーします。
抜糸不要な吸収性の縫合糸で縫合して終了です。
メンブレン(膜)は約6週間後に無麻酔で引っ張って取り除きます。
内部には類骨組織が出来ていて、上部は粘膜上皮に成熟していきます。
F・Tさん、よくぞご決断なさいました。
内出血斑:青あざが出るかもしれませんがお大事に。
広島市南区の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス