オフィスポリシー
2014.7.17
重度のむし歯 神経が生きているケース 2014.07.17
左下第一大臼歯ミラー像です。
むし歯の進行により天蓋が無くなり、歯髄腔を超え、髄床底まで軟化象牙質になっています。
レントゲン写真においても、かなりのむし歯であることが判ります。
弊オフィスにお越しの前には抜歯の宣告を受けていたとのことです。
ただお食事の際には痛みがあるとのことですので
分断された近心根管と遠心根管において歯髄が生きている可能性があります。
神経が死んでいるのならば、根管治療が必要です。
電気歯髄診断器(サイブロン社製)で測定しますと
27という比較的健全な数値で知覚が生じます。
歯髄(いわゆる神経)が生きている前提で、歯髄の温存を目標に治療を開始します。
顕微鏡を覗きながら軟化象牙質をエキスカベータ(鋭匙)で慎重に除去していきます。
抜かない・神経を取らない治療法をなんとしても優先します。
軟化象牙質の除去を終えました。
通常のように、う蝕検知液で軟化象牙質を染色しますと、
歯髄にまで色素が浸透する可能性がありますので臨床的な硬さで判断します。
それぞれの根管口部分に二次象牙質が形成され、
サザエのフタのように内部の歯髄を守っているものと思われます。
根管口部分の二次象牙質の上に セラカルLC を硬化させ
MTAセメントと同様の効果(歯髄の保護)を期待します。
セラカルLCで保護した残りの部分はボンディング後コンポジットレジンを積層充填します。
コンポジットレジンの積層充填を終えました。
今後、問題なければセレックでワンデイトリートメントを行います。
「問答無用で抜歯と今まで言われていました」とN・Cさん。
一般的には抜歯もしくは神経をとることが選択されるケースです。
保険制度においては保険請求のルールに則って治療を行う必要があります。
いつしか、保険制度のルールが自分の治療スタイルにすり替わって行き、
そうすることに疑問を抱かなくなってしまいます。
上記を踏まえ、私は保険医登録を辞退しています。
良くなる可能性に現実性があるのなら、トライする価値があると思うのです。
保険請求できるかどうかを気にすることなく治療法を考えています。
N・Cさん、神経を残したまま治療を完了出来そうですので私も嬉しいです。
痛みが出ないことを願っています!
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広島市南区 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)