口腔外科処置広島
2025.12.19
膿が出て歯根が縦に割れていた左下前歯の外科処置 2025.12.19|左下中切歯

広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治です。
矢印:左下の前歯(左下中切歯:左下1)の歯根の先端から乳白色の膿が出て来ています。
過去に神経の処置がなされている失活歯ですので色調も他の生活歯と異なります。
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デンタルレントゲン写真です。
膿の袋(根尖病変)が出来ており、その内部には根管治療用のファイル(ヤスリ)の破折片(折れたカケラ)が入っていると考えられます。
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オフィス内の歯科用CTによる立体画像です。
外科的な処置で助かれば幸運ですが、実際には病変にアプローチしないと判りません。
割れているとすれば、抜歯が避けられない可能性もあります。
S・Kさんは状況に向き合うご決心をなさいました。
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表面麻酔と注射による麻酔によって十分に痺れた状態で粘膜を剥離し病変にアプローチします。
病変の肉芽組織と骨膜が癒着していますので都度切開を加えながら剥離します。
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残念ですが、歯根が縦に割れています。
歯根端切除術として割れている部分を全て取り除くと、著しく歯根が短くなってしまうため適応症ではないと考えます。
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抜歯せざるを得ない状態ですが、心の準備が必要ですので、本日は出来る処置をします。
炎症性の肉芽組織を取り除いていきます。
折れたファイルのカケラも出てきました。
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過去の根管治療時に充填されたシーラーと思われる白い人工物が粘膜に入り込んでいますので切除します。
過去の人工物の迷入を出来るだけ取り除きます。
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シーラーが迷入して硬くなっていた歯肉を切除しました。
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肉芽組織と人工物の迷入を取り除きました。
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後日、抜歯の予定を立てますが、本日は骨欠損部分に生体吸収性のコラーゲンスポンジを入れて創の閉鎖をします。
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その上に生体吸収性のコラーゲンメンブレン(遮断膜としてコラーゲン膜)を置いて軟組織の浸入を防ぎます。
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抜糸不要な吸収性の縫合糸で縫合して本日の外科処置は終了です。
次回、抜歯後の治療方法の説明を行い、仮歯を準備しておき、抜歯をする予定です。
S・Kさんの下顎前歯の場合、両隣在歯は生活歯であるため、
抜歯後はインプラント、隣在歯を削らない接着性ブリッジが候補に挙がります。
すべての部分入れ歯はデメリットの方が大きいと私は考えますので患者さんにもお勧めしません。
(自分であれば部分入れ歯は絶対にしません。)
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S・Kさん、状態が判りましたので、あとは適切な対処をするのみですね。
ともに頑張って参りましょう。
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広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス