口腔外科処置広島
2025.4.28
インプラント治療のために骨増生処置を行いました。2025.04.28|GBR|骨造成
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治です。
歯科インプラント治療を行うには、インプラントを植えるための骨が必要です。
しかし、歯の喪失後には歯を支えていた歯槽骨が廃用性萎縮(歯を支える役目を終えることによる萎縮)により、
大きく骨吸収を起こすことがあります。
その場合、インプラントを植える前に事前に骨を造る(=骨増生・骨造成)ことが必要となる場合があります。
(※骨吸収の程度によっては、インプラントの埋入と同時に不足している骨を増生・造成することもあります。)
Y・Mさんの右下第二大臼歯部分(矢印)の場合は、骨吸収の程度が大きいことから、事前に骨増生を行います。
_
オフィス内の歯科用CTによる立体画像です。
骨増生を行うことで、へこみ・くぼみを事前に解消し、治癒後にインプラントを埋入する計画を立てます。
_
咬合面観です。幅も狭くなっていることが判ります。
_
骨増生を行う部分に切開を加え粘膜を剥離しました。
_
このケースではd-PTFE膜であるサイトプラストをバリアメンブレン(遮断膜)として使用します。
粘膜が骨組織内に入り込んで治癒してしまうことを防ぐためのバリアメンブレンです。
_
バリアメンブレンのサイズをトリミングして粘膜と骨の間に滑り込ませる予行演習をします。
_
骨表面の皮質骨に穴を開けて出血と新生骨の定着を促します。(皮質骨穿孔・デコルチケーション)
_
切開時の血液を予め馴染ませておいた骨移植材(ボナーク®)とサイトプラストです。
_
さきほど予行演習したようにサイトプラストを粘膜と骨の間に滑り込ませ、巻き寿司を巻くように骨移植材をカバーします。
GBR(Guided Bone Regeneration)と呼ばれます。
_
抜糸が不要である吸収性の縫合糸で縫合しました。
バリアメンブレンを露出させた状態で治癒を期待するオープンバリアメンブレンテクニックです。
_
骨のボリュームを垂直的水平的に増やすことを目的とした処置ですので骨移植材は多めに填入します。
術後の安静が治療の成功のために大変重要です。
バリアメンブレンは約6週後に無麻酔でゆっくりと引き抜きます。
_
Y・Mさん、よくぞご決断なさいました。
治癒後が楽しみです。
_
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス