口腔外科処置広島
2014.4.12
上顎水平埋伏智歯 親知らずの抜歯の手順です。CT画像 2014.04.12
親知らず（親不知・智歯）はその存在によって他の歯に悪影響を及ぼすことがあります。
左上の親知らずがわずかに顔を出しています。
その部分から細菌が浸入し、手前の第二大臼歯に悪影響を及ぼし
最悪の場合、抜歯につながってしまいます。
オフィス内の歯科用CTの画像です。
かなりの角度で手前の第二大臼歯に食い込んでいます。
上顎水平埋伏智歯です。
同じく歯科用CTによる断面図です。
副鼻腔のひとつである上顎洞に近接していますので注意が必要です。
親知らずの抜歯が成功しても、第二大臼歯の周囲の骨欠損が
どのように経過していくか注意が必要です。
表面麻酔+局所麻酔後に歯肉を切開して親知らずを確認します。
写真を撮るのも困難な部位ですので、処置はもっと大変です。
いつものように歯冠と歯根を分割します。
幸運なことに、分割さえ出来れば歯冠部分を取り出すのは容易でした。
無事歯根も取り出せました。
無事抜歯を終えました。抜歯窩には血液が貯留して治癒していきます。
念のため抗生物質のTCコーンを砕いたものと
吸収性ゼラチンスポンジであるスポンゼルを抜歯窩に入れて
血液の貯溜を期待します。
縫合を終えました。およそ一週間後に抜糸します。
抜歯後の注意としては直後から2日間程度の絶対安静が重要です。
ご飯ものは避け、麺類やゼリー・プリン・ヨーグルトをお勧めしています。
抜歯した親知らずです。
抜歯後のレントゲンでからっぽを確認します。
S・Nさん、無事に親知らずの抜歯が終わり安堵しています。
今後は第二大臼歯が助かることを期待しています。
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