その他の治療
2023.3.30
すれ違い咬合になっている右上下奥歯の部分矯正治療 2023.03.30|シザースバイトとは?|広島|小学生
11歳の長女の右下第二大臼歯が斜めになったまま歯肉をかぶって生えてこない状態になっています。
舌側面観です。
原因として、上下の歯が生える際にすれ違いの位置にたまたまなってしまったことが挙げられます。
手前の歯のような正しい咬み合わせになりたくても、
一旦すれ違うと、歯が萌出すればするほど、お互いを押しやって位置・角度が更にずれてしまいますので
自然治癒・改善は絶望的になってしまいます。
このような状態のことを「すれ違い咬合」「シザースバイト(ハサミの様にすれ違うことから)」と呼びます。
小学校のない春休みのうちに部分矯正を行ってすれ違い咬合(シザースバイト)を改善します。
表面麻酔と注射による浸潤麻酔を行い、歯を覆っている歯肉を切除します。
歯肉切除を終えました。
切除した歯肉組織です。
接着処理を行い、上の歯との間にゴムを掛けるためのボタンを設置します。
上下第二大臼歯に設置したボタンに、ゴム様弾性素材でできたチェーン状のヒモ(パワーチェーン)を掛けて
上の歯は舌側に、下の歯は頬側に、お互いに引き寄せてすれ違い咬合の改善を図ります。
下の歯のボタンの位置は、ある程度角度の改善が進んだ場合、歯の舌側に移設し、より効果を期待する場合があります。
この部分矯正治療の手法は、ゴムが効かない顎の位置に顎をもっていくと全く効果がでませんので、
ゴムが効いている顎の位置に、意識的に自分自身で顎を位置づけることが重要です。
食事の際には外し、就寝時には、よりきつくなるように短い部分のゴムの穴に引っ掛けます。
若年者の方が歯が動きやすいですので、すれ違い咬合が発覚した際には早めの対処が好ましいです。
そのままにして放っておくと、歯軋り(はぎしり)や食い縛りの原因となり、あごの関節の不調である顎関節症を引き起こす可能性もあります。
このような歯列の不正をチェックする上でも幼少期の仕上げ磨きは重要です。
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス