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メタルフリー歯科広島
2024.9.12
右下第一大臼歯のメタルコア除去 2024.09.12|ラバーダム|金属が歯ぐきに入って黒い
広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治 です。
右下第一大臼歯(白矢印)にメタルクラウン(銀歯、金属冠)がセットされています。
緑矢印部分には、金属切削片が歯肉に入りこんだメタルタトゥー(金属刺青)が存在しています。
粘膜保護をせずに口腔内で金属を削る行為は、メタルタトゥーを引き起こす可能性があり、
非常に注意が必要だと私は考えます。(違法行為ではありません)
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デンタルX線写真です。
再根管治療を行うために、メタルクラウンを除去して、内部のメタルコア(金属支柱)も取り除きます。
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ラバーダムを装着して顕微鏡(マイクロスコープ)動画の録画をスタートして除去を開始します。
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5倍速コントラを用いて、まずは慎重に切れ目を入れていきます。
弊オフィスでは歯科独特のキーンと音のするタービンは用いませんので、あのイヤな音はしません。
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切れ目から動かしてメタルクラウンを除去します。
内部にはメタルコアが存在しています。
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ラバーダムを装着することで、切削時に高速で飛び散る金属切削片から口腔粘膜を保護します。
口腔粘膜が金属切削片に触れることで金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
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除去したメタルクラウンの内面です。
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ここからはメタルコアを分割して除去します。
まるごと除去しようとすると、歯に過剰なストレスを与えてしまうからです。
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メタルコアを近遠心的中央から2分割します。
顕微鏡(マイクロスコープ)の効果を発揮する場面です。
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近心(手前)側のメタルコアが取れました。
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続いて遠心(奥側)のメタルコアを除去します。
遠心部分が根管内に長く挿入されていますので、それだけ取れにくい=難度の高い状態です。
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このケースでは幸運なことに遠心側もスムーズに取れてくれました。
歯科治療において、自分で除去できないようなものをセットすることは憚られます。
常に再治療が可能なようにしておくべきと考えます。
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金属による蹂躙から数十年ぶりに解放された状態になりました。
ここまで進んで、ようやく再根管治療が出来ます。
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次回からの再根管治療に備えて、根管充填材であるガッタパーチャを溶かし、ある程度あたりをつけます。
洗浄後、綿球を置き、仮封して本日は終了です。
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左側が遠心根管に入っていた部分です。右側が近心側です。
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生体内に入っていたものと考えると、嬉しい喜ばしい、の逆の感情が自然に沸き立ちます。
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約10㎜の長さです。
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本日1本の歯から取り除いた金属です。
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弊オフィスは、上記の様な処置・治療を行うことで経営が成り立っています。
金属による治療を良しとしないスタンスですが、金属治療の「おかげ」で経営が成り立っている側面もあります。
これは金属治療に限らず、すべての再治療が必要な状態になっている歯の「おかげ」であり、複雑な気持ちになるのは確かです。
私が治療した歯が、再治療が必要な状態に出来るだけならないようにすることが、私に出来る全てです。
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U・Mさん、無事に金属が取れて私も嬉しいです。
次回からの再根管治療も頑張って参りましょう!
※追記 根管充填時の記事はこちらです。
「右下第一大臼歯の再根管治療を終えました。2024.10.10|根管充填の手順をGIF動画で説明」
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広島市の自由診療専門の歯科 三好デンタルオフィス