口腔外科処置広島
2025.7.29
膿が出ていた右上前歯の抜歯と骨増生処置を行いました。2025.07.29|抜歯を迷っている方へ

広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス 代表 三好龍治です。
K・Yさんの初診時の上顎前歯の状態です。
右上中切歯(矢印)周囲の骨が、炎症により溶けて膿の出口が形成されています。
この歯は、かつて歯冠部分が折れて、部分矯正により挺出(ていしゅつ:咬合面側に移動させること)させる治療を受けていらっしゃいます。
仮歯の状態で弊オフィスを受診なさいました。
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初診時のデンタルレントゲン写真です。
挺出してあるため歯根の全長が短くなっています。
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歯科用による立体画像です。
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矢状断面です。矢印部分の骨が無く、外部吸収しているようにも見えます。
状況から抜歯は不可避と考えられ、抜歯と骨増生処置後にインプラント治療を行うことをご決断です。
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いよいよ本日、局所麻酔を行い抜歯と骨増生処置を行います。
まずは仮歯を外しました。
折れた歯は歯根の断面の幅が狭くなりますので、挺出しても審美的に不利な条件に追い込まれます。
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健在である左上中切歯と比べて、歯軸が舌側傾斜しています。
理想的な天然歯軸との差は生理的に不利な状況にあると言えます。
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抜歯を終えました。
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歯根表面には外部吸収している部分があり、骨と癒合しています。
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ここから骨増生処置(GBR)を行います。
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切開線を入れ粘膜を剥離し、炎症性の肉芽組織を取り除きました。
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唇側の歯槽骨がV字型に無くなっています。
唇側の歯槽骨がもし残っていると事前に判っていれば、粘膜を剥離せず抜歯即時インプラント埋入も可能です。
※ 理論上はこの状態からインプラント埋入して、骨欠損部分に骨増生処置をすることも出来ますが、
前歯の場合、骨のボリュームが審美的に重要な役割を果たしますので、
抜歯+骨増生(1回目)→ 治癒期間 → インプラント埋入オペ+骨増生(2回目)とすることで
2回骨増生処置を行う機会を設けることができます。
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d-PTFE膜であるサイトプラスト(Cytoplast)をトリミングしてカバーする準備をします。
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骨補填材を填入後、このようにカバーできるようにします。
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デコルチケーション(皮質骨穿孔)を行った後、骨補填材を填入しました。
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粘膜弁に骨膜減張切開を加え、粘膜の伸展性を十分に確保し、縫合の準備をします。
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抜糸不要な吸収性の縫合糸で縫合しました。
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保護膜(バリアメンブレン)が露出した状態で骨性治癒を期待するオープンバリアメンブレンテクニックです。
デリケートな処置ですので術後の安静が最も大切です。
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仮歯を両サイドの歯に固定して本日の処置は終了です。
バリアメンブレンは6週後に撤去します。(無麻酔で可能)
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K・Yさん、よくぞご決断なさいました。
順調に治癒することを祈っています。
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※2025.09.11追記

術後約6週間経過した2025.09.11にメンブレンの除去を行いました。
無麻酔で引き抜けます。
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広島市の自由診療専門歯科 三好デンタルオフィス