セラミック歯科広島
2020.11.10
金属インレーを除去すると「張り子の虎」のようでした。2020.11.10
右上第二小臼歯の金属インレーを除去してセラミック修復します。(矢印)
金属を切削する際には金属切削片が高速で飛び散りますので、ラバーダムを装着して口腔粘膜を保護します。
内部はかなりのむし歯になっています。
除去した金属の内面です。
この歯のような虫歯になっていても取れてくれないことは金属治療のデメリットです。
セラミックで治療してあった場合は、内部が大きなむし歯になったことで裏打ちを無くし、
割れて取れることで気づかせてくれます。
むし歯になって出来た空洞部分に歯肉が入りこんできています。
画像右隣の右上第一小臼歯も大きなむし歯になっていたため、次回治療する予定でしたが、
今回ついでに金属を除去して術野を確保します。
エナメル質の見た目は「張り子の虎」のように何とか残っていますが、
内部の象牙質は完全にむし歯になってボロボロになっています。
自発痛が出る前に治療をすることが出来て幸運でした。
う蝕検知液で染めては切削を繰り返し健全な歯質となりました。
かなり大きなむし歯でしたが、明確な露髄(神経が出ること)は避けられました。
しかし、かなり神経に近接していると考えられますので、
顕微鏡で見ても見えない程度の微小な露髄が発生している可能性があるため歯髄の保護をします。
処置はバキュームのアダプターを装着し、乾燥状態を保ち、顕微鏡下で行います。
唾液による歯髄の汚染を防ぐため、保護を終えるまでうがいは禁止です。
歯髄を保護し、コンポジットレジンでデンティンシールしました。
画像右隣の右上第一小臼歯もコンポジットレジンで保護しています。
自発痛が無い場合、むし歯が深い(大きなむし歯:重度のむし歯)からという理由で
便宜的に抜髄することはありません。
ただし、歯質が少ないことはかぶせものの維持力(取れにくさ)が弱いため、脱離の可能性が高まります。
パウダリングしてセレックでスキャンします。
第一小臼歯は次回治療します。
適合の確認後、研磨し、乾燥状態で接着し、咬合調整と仕上げ研磨しました。
取れないことを祈っています。
T・Kさん、重度のむし歯でしたが、神経を残せるタイミングで治療できて良かったですね。
広島市の自由診療専門の歯科医院 三好デンタルオフィス
※厚生労働省 医療広告ガイドライン に沿うための記述
すべての歯科治療は、治療行為によって治癒や改善が約束されているわけではなく、状態の悪化や後遺症の発生、抜歯や死亡を招くリスクを伴います。※治療費用の例示・根管治療を伴う普通再治療約20万円(かぶせもの除去・メタルコア除去・根管治療・根管充填・レントゲン・支台築造・かぶせもの)・普通セラミックつめもの約6万円・普通セラミックかぶせもの約8万円・普通セラミック前歯約13万円・普通抜歯約1.7万円・普通レジン充填約1万円(税抜)